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ecoなパッケージを紹介する【ecoパケ】コラム 006

パッケージ

そもそもシュリンクフィルムを使ったパッケージって何ぞや?から始まる、「設備導入前」検討編

こんにちは、長苗印刷株式会社 パッケージ事業部です。今回はメルマガからの続きになります。

いよいよ夏本番✕2。前回、夏バテしないようにと気を引き締めたはずの私たちパッケージ事業部一同ですが、クリーンルームではフィルムの品質を保つため一日中涼しい環境下で仕事をしていますので、お昼の休憩など一歩外に出ると途端にカラダが溶けてしまい、やはり夏バテ気味です…このまま灼熱の8月へ突入するのは怖すぎるので、老体?にムチ打ち鍛えようかとも思いましたが、メンタルが先か、カラダが先か悩み中です。やはり食事から、ですかね?

さて、今回からは趣向を変えて、私たちパッケージ事業部の奮闘記を皆様に知っていただきたく筆を取りました。新規事業担当者や設備導入担当者の皆さまでしたらご理解や共感をいただけるかと思いますが、涙無くては語れないお話の連続です。このコラムでは簡単に紹介しておりますが、1行ごとに私たちの汗と涙が詰まっています。運用面を考えながらの設備や資材の選定、資材などの調達方法、スペースの確保、扱う商材とその優位性についてなど、色々な面でアジャイルにも程があると叫びながら走り抜けた一年半の軌跡をご紹介していきますので、何かの参考になれば幸いです。

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シュリンクについて調査
設備導入・運用について検討
優位性など

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「設備導入前」編

台紙付きシュリンクフィルムパッケージは、商品を保護し、魅力的な外観を提供するために使用されるパッケージソリューションです。 この記事では、台紙付きシュリンクフィルムパッケージの製造に関する重要な要素について、詳細に掘り下げて解説します。

シュリンクについて調査

まず、私たちはシュリンクフィルムについて市場動向や一般的な設備構成を調査し、顧客のニーズはどこにあるのか把握する必要がありました。最も効果的なシュリンクフィルムを提供するために、製品の特性や使用方法、長所と短所についての理解を深めるため、シュリンクフィルムの種類や特徴、製造方法、用途、メーカーや販売店、価格や納期、品質などを徹底的に調べました。シュリンクフィルムは厚さや幅も様々で膨大な種類があり、選定は難航しましたがその結果、包装の機能だけでなく、デザイン性やマーケティングにも効果的なツールであることがわかりました。

市場動向について調査した結果、日用品、飲料、食品、化粧品、ヘルスケア製品などのさまざまな産業において成長している分野です。見栄えの良さ、環境への配慮などの要素が重視されていて、耐久性、使いやすさ、環境への影響を極力抑えた製品が求められていました。

しかし、顧客のニーズは商品の保護だけでなく、魅力的な外観やブランドの表現も求めています。台紙付きシュリンクフィルムパッケージは、製品を保護しながらも高透明なフィルムにより商品の見える化を可能にし、台紙によってブランドや商品情報を追加することができます。また、環境への配慮も重要な要素であり、再生可能な資材やリサイクル可能な包装材の使用が求められますので、その実現のためにどんな素材に適性があるのか、製造可能かどうかなど、検討材料は沢山ありました。

当社の台紙付きシュリンクフィルムパッケージは、商品の保護と魅力的な外観を提供するパッケージソリューションです。
市場の要望に応えるためには、必要調査や顧客のニーズを捉え、適切な設備と資材を使った製造プロセスを確立することが重要です。シュリンクフィルムの種類や特徴について理解し、製造方法を正しく実施することで、高品質な台紙付きシュリンクフィルムパッケージを提供することができます。

設備導入・運用について検討

台紙付きシュリンクフィルムパッケージの製造には、当社独自の特殊な設備と資材が必要です。
資材としてのフィルムにはいくつかの種類があり、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニール(PVC)、ハイビジョンテレフタラート(PET)などのプラスチックフィルムが一般的に使用されます。当社ではバイオマス度85%のバイオマスシュリンクフィルムを取り扱っております。従来のブリスターパックと重量対比で97.8%※の減プラ達成が可能です。もちろん、CO2排出量の削減も出来てカーボンニュートラルにも大きく貢献できます。次回「導入編」で詳しくご紹介しますが、高い透明度を持ち、柔軟性や耐久性に優れ、形状に合わせて縮むため不規則な形状の商品でもキレイに包装できます。
※当社実績品調査:10gと0.22g

製造工程は大まかに、厚さや幅を製品の要件に合わせて調整されたフィルムの製造、ブロンドロゴや商品情報などが印刷・加工された台紙の作成、フィルムと台紙を強力な両面テープやグルーで自動貼付けして、商品を挿入・加熱して固定することで、台紙付きシュリンクフィルムパッケージが完成します。

飲料や食品、医薬部外品、化粧品やヘルスケア製品、家庭用品や日用品のパッケージなど幅広く、様々な用途で使用されます。 品質を確保するためには、耐久性、透明度、印刷品質、縮み具合などの要素が重要であり、また環境への影響も考慮され、リサイクル可能な素材の使用や環境に優しい製造プロセスが求められています。

以下に、調整作業の中で特に必要な項目をまとめましたので、ご参照ください。

製造能力と生産効率:
製造能力: 需要予測を基に、設備の生産能力を計画します。 需要に見合った梱包数や単位時間あたりの生産量を考慮し、設備の適切なスケールを決定します。

生産効率: 生産ラインの効率性を最大化するために、自動化システムや改善プロセスの導入を検討します。例えば、自動給紙機や高速プリント機などの導入により、生産効率を向上させることができます。

設備の適合性:
特定の機械や装置: 製造に必要な装置の有無は、製造ラインに影響が出ないように事前に確認します。

フィルム材料と印刷技術:
使用するフィルム材料や印刷技術に適合する設備を選択することが重要です。例えば、特定のフィルム材料やインクに対応するための設備仕様を確認します。

メンテナンスと保守:
メンテナンス要件:設備のメンテナンス要件を理解し、メンテナンススケジュールや必要な保守作業を明確に解決し、設備の稼働時間を最大化するための計画を立て、寿命化を図るための予防保守プログラムを策定します。

トレーニングとサポート:
メンテナンススタッフのトレーニングや技術サポートの提供について、設備メーカーとの契約内容やサポート体制を確認しましょう。迅速なトラブル解決や部品の入手性が重要な要素となります。

設備の柔軟性:
台紙とフィルムのサイズと形状: 製品の多様性に対応するために、設備の柔軟性を確認します。異なるサイズや形状の台紙やフィルムに対応できるかどうかを検討します。モジュールやアクセサリーの追加が可能かどうかも検討することが重要です。

コストと投資回収期間:
設備コスト: 設備の導入にかかるコストを評価し、投資回収期間を見積もります。製造能力の必要性を正しく予測し、過剰投資や必要性による不足によるリスクを考慮します。 設備自体の価格だけでなく、設置費用、関連する付加機器や周辺機器の費用なども考慮しましょう。使える補助金などもあるか調査し、申請してみましょう。

投資回収期間:設備導入にかかる費用と見利益を比較し、投資回収期間を見積もります。必要な予測や市場の成長性、おおよその状況などを考慮して、投資のリスクとリターンを評価します。

サプライチェーンとサポート:
メーカー保証性とサポート: 設備を供給するメーカー保証性やサポート体制を評価します。故障時の対応時間や予備部品の入手性、技術サポートの品質などが重要です。メーカーの評判や顧客レビューを参考にすることも役に立ちます。

これらの詳細な検討事項を踏まえて、製造設備を選択しましょう。

当社の優位性

次に、限られた工場内で新しい設備を導入するために、スペースの確保に苦労しました。問題ないレイアウトの見直しと工程の最適化を行い、限られたスペースを有効活用する方法を見つけました。シュリンクフィルムの製造は、細菌やホコリなどの異物混入を防ぐことが重要です。当社では、食品も扱える程の高レベルな新しいクリーンルームの設置が可能になりました。
エアシャワーやルームウェアの選定、構内規則の策定、運用マニュアルの作成なども、シュリンクフィルムの製造ラインをクリーンな環境に保つことが欠かせません。さらに、クリーンルームの定期清掃とメンテナンスのスケジュールを立て、状態衛生を維持するための努力を重ねました。

また、ノウハウの共有や技術的な課題の解決に向けて、アジャイル開発の手法を導入しました。 迅速な意思決定と柔軟な対応が求められる状況で、私たちはアジャイルなアプローチで、効率的に課題に取り組むできました。

シュリンクパッケージ事業部では、自社設備の優位性とニッチ性を考慮し、バイオマスシュリンクフィルムで環境に配慮できる点や高レベルなクリーンルーム、自社設備が省エネで、環境に優しい製造が可能な点が優位性とニッチ性であると考えています。
使い捨てのブリスターパックをまだお使いであれば、是非お問い合わせください。

以上の検討事項を踏まえ、設備導入前には市場動向や競合の調査、製品特性や使用方法の理解、シュリンクフィルムの種類や特徴、製造方法、顧客ニーズ、設備の適合性、メンテナンスと保守、設備の柔軟性、コストと投資回収期間、サプライチェーンとサポートなどを詳細に検討することが重要です。

次回は「設備導入後」編をご案内する予定です。お楽しみに。

長苗印刷株式会社 パッケージ事業部 藤井

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