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【ecoマ‐DX】コラム002 RPA編② ちょっと先行く「DX疲れ」のアナタ!もう疲れるだけのDXは、終わりにしませんか

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「業務効率化におけるRPAの利点と活用方法」

こんにちは、長苗印刷株式会社 SWFチームです。
DX時代において、組織は効率化と競争力の向上を追求するために、新しいテクノロジーを活用せざるを得ません。でも、最近よく「DX疲れ」という言葉を耳にしたことはありませんか?DXを推進したいけれど、何から始めればいいのかわからない、取り組んでみたけれどうまく進まない、省人化はしたいけど仕事がなくなるのは嫌だ、そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

そんなあなたに朗報です!RPAをうまく活用することで、DX疲れを吹き飛ばし、業務効率化を実現できるのです。

RPAとは、人の手で行う定型的な業務を自動化するソフトウェアで、業務効率化とデータ活用の分野で注目を浴びています。RPAを導入することで、単純作業をロボットに任せ、人材はよりクリエイティブな業務に集中することができます。本コラムでは、RPAの利点と活用方法、具体的な定型業務の自動化事例、そしてデータ収集・分析の効率化と、その本質を見抜き傾向を特定し見通しを示すこと=洞察の提供に焦点を当て、その重要性と可能性について探究していきましょう。

では、実際にRPAを導入することで、どのような効果が得られるのでしょうか?

当社は元々、商業印刷が本業ということで紙や伝票も多く、ミスやロスの原因にもなっていましたが、DX全体の施策=RPAの導入と無料で使える様々なソフトやアプリケーションと組み合わせにより、広範囲の業務改善を行ったことで、導入初年度から年間約10,000時間の効率化と1500万円のコスト削減につながりました。
ある企業では、RPAを導入したことで、データ入力作業を80%削減し、年間1000万円のコスト削減に成功しました。
別の企業では、RPAを導入したことで、月次決算業務を1週間短縮し、決算精度の向上にもつながりました。
これらの事例からもわかるように、RPAは業務効率化の強い味方となるのです。

そこで、私たちが行ってきた数知れぬプログラムの中から、実際の事例と効果など、DXを進めるうえで重要な役割を担うRPAについて、シリーズでお届けして行きます。RPAの可能性を知り、DX疲れから解放されましょう!

今回は、「業務効率化におけるRPAの利点と活用方法」について解説していきます。

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業務効率化におけるRPAの利点と活用方法
【事例】RPAを活用した定型業務の自動化ワークフロー
RPAによるデータ収集・分析の効率化と洞察の提供

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業務効率化におけるRPAの利点と活用方法について

業務効率化を上手く進めるコツは、小さく始めて大きく伸ばすことです。身の回りの簡単な仕組みのものから部分最適化を図り、その積み上げの結果から、全体最適化を目指すこと。最初から壮大な計画をつくってしまうと失敗しやすくなります。

利点

高い効率と正確性:
RPAはルーチンな業務タスクを高速かつ正確に実行できます。ボットは疲れずに文句も言わず24時間連続で作業可能で、エラーを最小限に抑えます。

労力軽減:
ルーチンな作業から解放された従業員は、戦略的な業務に専念できます。ボットが単純作業を引き受けることで、従業員のワークライフバランスも向上します。

迅速な実装:
RPAは比較的短期間で導入できます。既存のシステムを変更する必要がないため、迅速なROI(投資対効果)を実現できます。

適用範囲の広さ:
RPAは多くの業界と業務領域に適用できます。バックオフィス業務からカスタマーサポート、データエントリー、請求書処理など、幅広い業務に利用可能です。

スケーラビリティ:
プロセスの需要に応じてボットをスケールアップできます。突発的な業務の増加にも柔軟に対処できます。

活用方法

RPAはルーチンで繰り返しのタスクを自動化し、従業員の負荷を軽減し、生産性を向上させます。

データ入力とデータ処理:
RPAはデータエントリーやデータ処理作業を自動化し、効率化します。例えば、大量のExcelデータを別のシステムに入力する作業は、RPAボットによって自動的に行われます。これにより、エラーのリスクが低減し、時間の節約が実現します。また、データのクレンジングプロセスを実行し、データの整合性と品質を確保します。不正確なデータの修正や重複の除去などを自動化します。

顧客対応とサポート:
カスタマーサポートでの自動応答、FAQへの回答、注文の追跡、予約の管理などの基本的な顧客対応を可能にします。顧客からの情報の抽出、顧客データの更新など、顧客対応業務にもRPAを導入できます。また、トラブルシューティングの手順を自動化し、顧客が問題を解決できるようサポートします。

請求書処理:
企業は多くの請求書を受け取り、確認と支払いを行う必要があります。RPAは請求書の情報を自動的に読み取り、データベースに自動的に登録しながら支払い情報を抽出し、支払い条件に従って処理することが可能です。これにより、支払いプロセスが大幅に迅速化されます。

在庫管理:
小売業や物流業界では、在庫のトラッキングと管理が極めて重要です。RPAを在庫管理に活用すると、在庫の受け入れや発送、在庫レベルのモニタリング、注文の生成などを自動化できます。在庫不足や過剰在庫のリスクを軽減し、在庫の正確な管理で在庫コストを最小限に抑えます。在庫管理システムとの連携により、商品の再注文や在庫の追跡を自動化します。

レポート作成:
RPAはデータ分析の一環として、定期的なレポートの生成やデータの可視化を自動化します。指定されたスケジュールに基づいてレポートを生成し、関係者に自動的に送信します。これにより、迅速な意思決定が可能になります。カスタマーサポートにも活用され、FAQ(よくある質問)に基づいた自動応答、顧客データの抽出、問題の解決に関する情報提供など、顧客対応業務を自動化し、カスタマーサポートの迅速かつ一貫性のある提供が可能です。

人事業務:
従業員の給与計算、時間給与の記録プロセスを自動化し、給与明細を自動的に生成、従業員に配信します。休暇申請の処理や入退社手続きなどの人事業務も効率的に自動処理できます。

業務連携:
RPAは異なるアプリケーションやシステム間でデータの受け渡しを自動化し、業務プロセスをシームレスに統合します。例えば、オーダー受注システムから在庫管理システムへのデータ転送など、情報の整合性が維持されます。

繁忙期の対応:
シーズンやプロモーションの繁忙期にボットを迅速にスケールアップして、増加する業務量に対処します。

他にも、例えばコンプライアンス監査や手続きの遵守を要求する業務も、RPAによって監視されます。ルール違反を検出した場合、ボットは警告を生成し、対処策を実行します。また、データバックアップとアーカイブはセキュリティ上の重要なプロセスですので、RPAは定期的にデータをバックアップし、データの保全を確保します。

RPAはこれらの活用方法を通じて業務プロセスの自動化と効率化を実現し、組織の生産性と競争力を向上させる重要なツールです。

RPAを活用した定型業務において、自動化の具体的な事例として請求書処理を紹介します。

[事例] 請求書処理の自動化:

企業は大量の請求書を受け取り、これを確認し支払いを行う必要があります。RPAを活用することで、請求書のデータを自動的に読み取り、支払い処理に関連するデータを抽出し、支払い命令を生成できます。従業員の介入が不要となり、エラーも減少し、支払いプロセスが大幅に迅速化されます。

請求書処理の自動化ワークフロー

ステップ 1: データ収集

入力: 電子メール、フォルダ、ウェブポータルから新しい請求書の到着を監視します。
処理: メールの添付ファイルやウェブポータル上の請求書データを抽出し、RPAツールが認識できるフォーマットに整形します。

ステップ 2: データ検証と処理

入力: 請求書データから必要な情報(請求書番号、金額、日付など)を取得します。
処理: データの正確性と完全性を検証します。不足しているデータや誤ったデータがある場合、エラーを記録し、人間の対応が必要なことを通知します。

ステップ 3: 会計システムへの転送

入力: 検証済みのデータを会計システムに転送するフォーマットに変換します。請求書の支払いが承認プロセスを経る場合、RPAは承認者に通知を送り、承認を得るためのステップを〈実行のきっかけとなる処理〉トリガーします。承認者からの回答を監視し、承認が得られた場合に次のステップに進みます。
処理: 会計システムにデータをアップロードまたは送信します。データが送信されたことを確認し、エラーレポートを生成します(必要な場合)。

ステップ 4: 支払いの実行

入力: 支払いのスケジュールと銀行情報を取得します。
処理: 準備された請求書に基づいて支払いを実行します。支払い命令書の生成、支払いプロセスを開始し、支払いの確認と記録を行います。

ステップ 5: レポーティングとアーカイブ

入力: 支払い完了の詳細、エラーレポート、請求書のコピーなどのデータを収集します。
処理: レポートを生成し、管理チームに提供します。請求書のデータをアーカイブし、将来の参照のために保管します。

このワークフローでは、RPAボットは各ステップで特定の処理を実行し、請求書処理全体を自動化します。ボットはデータ収集、データ検証、会計システムへのデータ転送、支払い処理、レポーティング、アーカイブなどのタスクを繰り返し実行でき、人的エラーを最小限に抑えます。これにより、組織にとって請求書処理の効率性を向上させ、貴重な時間とリソースを節約します。また、データの正確性と整合性を保ち、コスト効率を向上させます。従業員はより戦略的な業務に集中し、効率性と正確性が向上します。

RPAによるデータ収集・分析の効率化と洞察の提供

RPAによるデータ収集・分析の効率化と洞察の提供は、組織にとって重要なビジネス価値を提供します。以下に、その詳細を解説します。

データ収集の効率化

データ抽出:
RPAはウェブサイト、メール、データベースなどから情報を抽出する作業を自動化できます。例えば、競合情報や市場データを定期的に収集し、分析のためのデータベースに保存することができます。

データ整形:
収集したデータは、しばしば異なるフォーマットやソースから来ることがあります。RPAはデータを一貫したフォーマットに整形し、データ品質を向上させます。

データベース更新:
 企業内のデータベースを最新の情報で維持する必要があります。RPAは外部情報源からのデータを定期的に取り込み、データベースを自動的に更新します。

データ分析と洞察の提供

リアルタイムデータ処理:
 RPAはデータをリアルタイムで処理し、即座に結果を生成できます。これにより、迅速な意思決定が可能となります。

データ統合:
RPAは異なるデータソースからの情報を統合し、複数のデータソースをクロスチェックすることができます。これにより、より包括的な洞察が得られます。

レポート生成:
RPAはデータからレポートを自動的に生成できます。定期的な業績レポートやKPIダッシュボードなど、ビジネスのパフォーマンスを可視化するのに役立ちます。

異常検出:
RPAは異常を検出するためのアルゴリズムを実行できます。例えば、在庫が予想よりも急激に減少した場合、RPAは警告を生成し、問題の追跡を支援します。

予測分析:
RPAは過去のデータを分析し、将来のトレンドや需要を予測するのに役立ちます。これにより、需要予測や在庫最適化などの重要なビジネス判断ができます。

顧客洞察:
顧客からの情報(フィードバック、購買履歴など)を自動的に収集し、顧客の好みや行動に関する洞察を提供します。これにより、パーソナライズされたマーケティングが可能になります。顧客の状態を見通すことは、ビジネス戦略に多くの重要な影響を及ぼします。以下に、具体的なポイントを解説します。

個別化されたマーケティング:
データ収集・分析によって、顧客の購買履歴、嗜好、行動パターンなどを把握できます。これにより、個別の顧客に合わせたカスタマイズされたマーケティング戦略を展開できます。例えば、特定の商品に関心を示すリード顧客に対して、関連する製品やサービスのプロモーションを行うことができます。

購買サイクルの最適化:
データ分析によって、リード顧客が購買サイクルのどの段階にいるかを把握できます。これに基づいて、顧客に対する適切なコンテンツや提供を行い、購買決定を促進します。たとえば、興味を持っている段階のリードには教育的なコンテンツを提供し、購買意思決定段階のリードには特別なプロモーションを提示します。

クロスセルとアップセルの機会:
顧客のデータを分析することで、クロスセルとアップセルの機会を特定できます。リード顧客に関連製品やアップグレードオプションを提案することで、売上を増加させる機会が生まれます。

リードナーチャリング:
 データ収集と分析は、リードの質を向上させるのに役立ちます。リードの動向を追跡し、興味を持っている段階から購買意向の高い段階に進化させるためのナーチャリングプロセスを構築できます。

競争優位性の確立:
データ駆動のアプローチによって、競合他社よりも顧客理解と対話の質を向上させることができます。これにより、競争優位性を確立し、市場シェアの拡大に寄与します。

迅速な対応と改善:
リアルタイムデータ分析は、顧客の行動パターンを迅速に把握し、適切な対応を行うのに役立ちます。不満を感じた顧客に対して迅速に対応し、サービスの改善につなげることができます。

リード顧客の状態を正確に把握し、それに基づいて適切なアクションを実行することは、ビジネス戦略にとって不可欠ですので、データ収集・分析の効率化はこのプロセスを強化し、競争力のあるビジネス戦略の策定と実行を支援します。 また、データ収集・分析の効率化と洞察の提供は、迅速な意思決定と競争力の維持に不可欠です。組織は膨大なデータを効果的に活用し、ビジネス戦略を調整するための価値ある情報を得ることができます。

RPAは、単なる自動化ツールを超えた存在となり、組織のビジネスプロセスを効率化し、新たな洞察を提供する重要な技術となっています。定型業務の自動化により、従業員はより戦略的な業務に集中でき、業務効率は向上します。さらに、データ収集・分析の効率化により、リアルタイムで意思決定が可能となり、競争力の維持に貢献します。組織はRPAを活用し、デジタル時代の変化に適応し、持続的な成長を達成するための重要な一歩を踏み出せます。RPAは近い未来のビジネスにおいて、ますます不可欠な存在となることでしょう。

次回は目線を少し変え、RPAでも環境に貢献できるという、業務効率化による持続可能な開発目標の達成などについて解説いたします。

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