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【ecoマ‐DX】コラム001 RPA編① 24時間戦ってます?

DX

「SDGsとDXに向けたRPAの革新的な役割 —                                環境・社会課題の解決と業務効率化を実現する次世代テクノロジー」

RPAの基本編

こんにちは、長苗印刷株式会社 SWFチームです。
私たち日頃、お客様からのご相談や、社内フローを横断してシステムの改善や業務効率化を図り、生産性を上げていく使命の下に、日々、邁進しております。

昨今のDX化の流れの中で、何の、どんな業務が効率化を図れるのか、省人化はしたいけど今の仕事がなくなるのは嫌だという本音と建前の間で揺れ続け、お困りではありませんか? 最早「DX疲れ」という言葉が示す通り、「取り組みんでいるけれどいろんな壁が立ちはだかり一向に進まない」とか、「システムを導入したけど上手く活用できていない」というのが実情、という方も多いのではないでしょか。
そこで、私たちが行ってきた数知れぬプログラムの中から、実際の事例と効果など、DXを進めるうえで重要な役割を担うRPAについて、シリーズでお届けして行きます。

初回は、RPA(Robotic Process Automation)とはどんなものか、基本の仕組みと解説、DXを推進する上でRPAが果たす役割と重要性について、RPAの進化と現代ビジネスへの応用範囲の広がりを解説していきます。

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RPAとは 基本と仕組みの解説


DXを推進する上でRPAが果たす役割と重要性

RPAの進化と現代ビジネスへの応用範囲の広がり

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RPAとは 基本と仕組みの解説

RPA(Robotic Process Automation)は、ロボティック・プロセス・オートメーションと呼ばれる自動化技術の一つです。 RPAは、ソフトウェアロボット(ボット)を用いて、これまで人間が行ってきたルーチンな業務やタスクを自動的に実行することにより、人手で行う作業を機械的に代替し、作業の効率化や品質向上、生産性の向上などを実現します。

例えば、これまでも工場などの生産現場では自動化が進んでおり、生産ラインのなかで人間にかわって産業用ロボットが生産業務を行っています。しかしオフィス業務においては、ERP(基幹系情報システム)などの業務システムがあっても、それを人間が手作業で行う操作が少なくありませんでした。ここにRPAを導入することで、これまで人間にしかできなかったオフィス業務の作業を、ソフトウェアのロボットが代行することが可能になります。
ボットは、スクリプトやマクロなどのプログラムを使って、人間が行うような作業を模倣することで動作します。ユーザーインターフェイスに表示される画面を視覚的に認識し、キーボード入力やマウス操作を手順通り行います。その指示を出すための専門的なプログラミングスキルは不要であり、非常に使いやすい自動化技術となっています。

RPAは、ルールベースの自動化とも呼ばれ、特定の業務ルールに基づいて作業を行います。例えば、特定のデータが入力されたら特定の処理を行うなど、決められたルールに従って業務を自動化します。これにより、人間が繰り返し行う単純かつ定型的な作業をボットに任せることで、従業員の負荷を軽減し、より戦略的なタスクに集中する時間を確保することができます。
RPAの導入により、企業は業務プロセスの効率化やコスト削減を実現するとともに、高い精度と継続性を持った業務実行が可能となります。決定の迅速化、カスタマーサービスの向上など、多くのメリットが得られるとされています。

また、初期のRPAはルールベースの自動化でしたが、現在のRPAは人工知能(AI)と統合されることで更なる進化を実現しています。AI技術を置くことで、RPAはより複雑なタスクや、クラウドとの連携が容易になりました。複数のシステム間でのデータ入力や取りまとめ、帳票処理、請求書作成、カスタマーサービスなど、様々な業務を自動化できるようになっています。自動化のレベルが進んでいますので、企業は必要に応じて拡張することができます。

RPAの進化により、企業は業務の効率化と生産性の向上だけでなく、データの正確性や品質の向上、顧客体験の向上など、多くの利益を得ることができます。 RPAはますます重要な自動化技術です。

それでは、RPAの仕組みを簡単に解説します

  • プロセスの記録と設計:                                           RPAツールは、ユーザーが操作する業務プロセスを記録し、スケッチやワークフローとして設計から始めます。
  • スクリプトの生成:                                                  記録された操作から、RPAツールはスクリプト(ボットの指示)を生成します。これにより、ボットはプロセスを自動的に再現できるようになります。
  • データ処理:                                                      ボットは指示に従ってアプリケーションやシステムにアクセスし、データの入力、変更、抽出などのタスクを実行します。
  • ルールと判断:                                                          ボットアクションは事前に設定されたルールや条件に基づいて判断を行い、特定の実行する能力を持ちます。例えば、特定の条件が満たされた場合には異なるプロセスを実行することができます。
  • 例外処理:                                                        ボットは例外状況に対処する能力も備えています。万が一想定外の状況が発生した場合、ボットはエラーメッセージを生成し、人間の介入が必要な場合はそれを通知します。
  • 監視とレポート:                                                   RPAツールはボットの実行を監視し、処理の進行状況やエラーを記録します。また、成果物やレポートの生成も行います。
  • 自動化の最適化:                                                RPA は連続的な改善と最適化のサイクル、自動化プロセスを効率的に検討します。変更があった場合には、プロセスやルールのアップデートが行われます。まずは部分最適化を図り、それぞれが上手くまとまってきたら会社の承認を得た上で、全体最適化に取り組んでみましょう。

RPAは特定のアプリケーションやシステムに対する操作だけでなく、異なるアプリケーション間の情報の受け渡しや統合も可能です。従って、RPAは幅広い業界や業務に適用され、効率向上やエラー削減などの効果をもたらします。

ワークフロー事例

当社の初期の事例を簡単にご紹介します。
・人的に行っていた毎朝6時のメール配信をロボットで自動配信
・営業から指示書が紙で来た際に受注№付きフォルダを自動作成
・Webでの本申込を確認し、通知あればアラート
・コンソールのログを自動収集
・在庫保管の番号、製品名連動システム用情報処理
・Webより受注ログを書き出し、請求書、発送伝票プログラムへデータ送付
・各工程の日々の大量な指示書の自動出力
・スプレッドシートのスケジュールから、週間予定表に自動入力
・同様に営業各自の予定を指定日に自動でまとめる
・営業が見積もった予算の増減を確認して予算内であれば自動検収する
・リストの顧客名にホームページをリンクさせる
・指示書に対して価格の自動検収
・経理で2時間かかっていた入金の突合作業を10秒に短縮 …
  
もちろんRPAだけでなく、効率化を図れる無料ツールも上手く組み合わせながらこれらを進めた結果、導入1年目から数千時間分の作業と、それにかかる膨大なコストが削減でき、大幅な効率化が図れました。
進め方として、最初からDXやRPAですべての業務を効率化するという大テーマで進めるのではなく、身の回りの定型業務や繰り返し業務=手間だけがかかる面倒くさい業務の見直しからはじめてみることが、成功への近道です。

次に、DXを推進する上でRPAが果たす役割と重要性について、解説します。

DXは、組織がデジタルテクノロジーやデータを活用してビジネスプロセスやカスタマーエクスペリエンスを改善するプロセスです。RPAは、DXを推進する上で重要な役割のツールです。

  • 効率向上と生産性の向上:                                                         RPAは繰り返しのルーチンタスクや煩雑な作業を自動化するため、人手で行うことに比べて高速で正確な作業を実現します。それらをRPAに任せることで、他の業務に集中できるため、全体的な効率向上と生産性の向上が実現されます。
  • エラー削減と品質向上:                                                     RPAはボットによる正確な処理が可能で、ヒューマンエラーを削減します。データ入力や計算などの作業においてミスや誤りが減少し、ビジネスプロセスの品質が向上します。
  • スケーラビリティと柔軟性:                                                 RPAによって、同じプロセスを複数のボットが同時に実行することができます。これにより、必要に応じて自動的にスケールアップすることが可能で、突発的な業務増加にも柔軟に対応できます。
  • 統合とデータ連携:                                                    RPAは異なるアプリケーションやシステム間でのデータの受け渡しや処理を自動化する能力を持っています。このため、組織内のデータフローを先に統合し、データの一貫性と正確性を確認できます。
  • 迅速な変更対応:                                                     RPAは導入が比較的迅速であり、変更にも柔軟に対応できます。ビジネスプロセスの変更やアップデートに迅速に対応することで、競争力を維持し、市場の変化に対応できます。
  • データ分析と洞察力の向上:                                                     RPAが自動的にデータを処理する際、重要なデータを抽出・分析するための基盤を提供します。これにより、ビジネスインテリジェンスや意思決定に必要な情報を迅速に得ることができます。
  • 従業員エンゲージメントの向上:                                                 RPAによって、従業員は繰り返し行われる単調な仕事から解放され、より価値のある業務に専念できるようになります。

総じて、RPAはDXを推進する上で非常に重要な役割を担います。デジタルトランスフォーメーションの目標である効率化、品質向上、柔軟性の確保、データ活用などをしっかりと確保し、従業員の取り組みを向上させ、競争力を強化するためのツールとして活用されます。

最後に、RPAの進化と現代ビジネスへの応用範囲の広がりについて、解説します。

RPAは、その進化とともに現代ビジネスへの応用範囲が見えてきました。最初は単純なタスクの自動化から始まりましたが、現在ではさまざまな業界や業務領域で利用されています。

  • 初期のタスク自動化からプロセス自動化への進化:                                                初期のRPAは単純なタスクの自動化が主ですが、やがて進化した非常に複雑な業務プロセス全体の自動化が可能になりました。今では、データを整理しながら継続的な業務を実行するプロセスも自動化されています。
  • AIとの統合:                                                         RPAと人工知能(AI)の統合により、ボットが自動的に判断や決定を決定するようになりました。AIのテクノロジーを活用して、自動化プロセスの効率や精度が向上します。
  • 無人運用の実現:                                                     RPAの進化によりプロセスの自動化が進み、人の介入がなくなりました。夜間や週末など自動的に処理が行われるため、業務時間外でも効率的に作業が進みます。ボットは24時間働いても文句は言いませんから、ご安心ください。
  • 顧客対応やセルフサービスへの適用:                                               RPAは顧客対応やセルフサービス領域にも適用されています。例えば、顧客からの問い合わせに自動応答するボットや、オンラインフォームの自動入力を行うボットなどが利用されています。
  • データ分析と洞察力の向上:                                               RPAはデータの収集や分析も自動化できるため、ビジネスインテリジェンスの向上にも貢献しています。データ収集からレポート生成までを自動化することで、迅速な意思決定が可能になります。
  • 業界ごとの特化と拡大:                                                  RPAは金融、医療、製造、小売など様々な業界に展開しており、業界ごとに特有の業務プロセスを自動化するためのボットが開発されています。
  • IoTとの連携:                                                        RPAはインターネット・オブ・シングス(IoT)と組み合わせて、センサーデータの収集やデバイス制御の自動化を行うシーンでも活用されています。
  • プロセスの自動最適化:                                                                          RPAはデータ分析とプロセスの効率を監視し最適化する能力も持っています。自動的にボトルネックを検出し、プロセスの改善を行うことができます。

このような進化と広範囲な広がりにより、RPAはタスクの自動化を超えて、ビジネスプロセス全体の効率化や改善に大きく貢献します。

具体的な方策を適用することで、RPA導入における障害や対処を克服し、効果的な自動化を実現することができます。それには組織全体での理解と協力、柔軟な対応が成功の鍵となります。

次回は、業務効率化におけるRPAの利点と活用方法などについて解説いたします。

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